キューティーハニー

手塚治虫の「ふしぎなメルモ」と永井豪の「キューティーハニー」。
この二作品は見事なまでに両者の性に対するスタンスを反映している。

幼女が服を着たまま大人のナオンに成長する「ふしぎなメルモ」。
ヘソ見せタイトなトップスにミニスカという、大人のナオンが幼女の服
を身にまとっていることで醸し出される背徳的なエロさ。
これぞまさに手塚治虫のエロだ。

対する「キューティーハニー」は、変身のシーンでは一気に服が脱がされ
清々しいまでの全裸シーンが開けっ広げに流される。それは大人のナオンが
持つ成熟したエロさだ。そこに背徳的な要素は一切無い。
これが永井豪のエロさだ。

永井豪はエロに限らず、ダサさ、残虐さ、演出のクサさ、すべてにおいて
容赦が無いという言葉がぴったりくる。
スラムキングの造形、ススムちゃん大ショックの最後、人犬の設定、それは
容赦なくダサい、容赦なく残虐、容赦なくクサい演出だ。

この容赦のなさこそが、永井豪のきちｶﾞｲ性の根源であるとアリファイトは見ている。

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